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March 8 キャサリン・クローの『自然の夜の側面』 Catherine Crowe, The Night Side of Nature――擬似科学をめぐって(27)  On Pseudosciences (27) [擬似科学周辺]

March 08, 2009 (Sunday)

   ケルナーの『プレフォルストの女見霊者』のキャサリン・クローによる英訳は、昨年2008年の11月に、例のKessinger からファクシミリのリプリント版が出ていることがわかりました。さらに、このあいだの記事「March 5-6 プレフォルストの女見霊者  メスメリズムからスピリチュアリズムへ(その3)」の引用で訳さなかった箇所 "(A mystical sect was founded to expound those doctrines after her death.) " (彼女の死後、この教理〔古代からの神秘言語にかかわるもの〕を解釈するための神秘教団が創設された)というのにかかわるらしい研究書で The Seeress of Prevorst: Her Secret Language and Prophecies from the Spirit World というのが、やっぱり11月に出版されているのがわかり、両方とも多少のか他生のかわかりませんが縁を感じて注文しちゃいました。

  で、\(・_\)それは(/_・)/しばらくおいといて、キャサリン・クローの『自然の夜の側面』のE-text、E-bookはWeb に見つかります。Internet Archive には20世紀はじめのものも含めて英米で3冊ずつ5種おさめられています。次の2巻本が1848年の初版本です(London: T. C. Newby)――

The night side of nature, or, Ghosts and ghost seers (Volume 1) - Crowe, Catherine, 1800?-1876
The night side of nature, or, Ghosts and ghost seers (Volume 2) - Crowe, Catherine, 1800?-1876

つぎのものは1850年のアメリカ初版 (New York: B. B. Mussey) と思われるものです(New York Public Library 所蔵本)――

The Night-side of Nature; Or, Ghosts and Ghost-seers - Catherine Crowe

  ちなみに、『プレフォルストの女見霊者』の翻訳の5年後の自らの著作というふうにコリン・ウィルソンは書いていて、1850年と思っていたのですが、1848年なのですね。翻訳の情報は Kerner, J. F.  The Seeress of Prevorst: Being Revelations Concerning the Inner-Life of Man [. . .].  Trans. Catherine Crowe.  London, 1845 です。まあ、当時は年の暮れの出版が翌年の日付とか、ありますけれど、コリンの誤記ですかね。

    ううむ。1849年の初頭に実際には出版されているかもしれません。

  序文でクローは、"night side" というコトバがドイツ語から来ていて、惑星の見えない側のことをいうのだと説明しています。この意味は現在の英和辞典にも載っています。で、自然の通常見えない側ということで、比喩的に使っていて、それはそうなのですが、ドイツがらみでいうと、シェリングの弟子で、『夢の象徴学』(ホフマンの紹介と夕焼けにゃんにゃんで有名な深田甫による邦訳があります)を書いたハインリヒ・シューベルトの書名『自然哲学の夜の側面』を明らかに意識したものだと思われます。

  そして、このクローの本は、ドイツの権威を利用しつつ、夢や幽霊やドッペルゲンガーや憑依や死後の世界などについて包括的に記述して、センセーションを巻き起こすことになります。初版の2巻本の目次とページを書き写しておきます。

VOLUME I: I.―Introduction (1), II.―The Dweller in the Temple (24), III.―Waking and Sleeping, and how the Dweller in the Temple sometimes looks abroad (41), IV.―Allegorical Dreams, Presentiments, &c. (95), V.―Warnings (107), VI.―Double Dreaming and Trance, Wraiths, &c. (165), VII.―Wraiths (222), VIII.―Doppelgangers, or Doubles (258), IX.―Apparitions (300), X.―The Future that awaits us (361-422).

VOLUME II: I.―The Power of Will (1), II.―Troubled Spirits (26), III.―Haunted Houses (64), IV.―Spectral Lights, and Apparitions attached to certain families (147), V.―Apparitions seeking the prayers of the living (194), VI.―The Poltergeist of the Germans, and Possession (238), VII.―Miscellaneous Phenomena (312), VIII.―Conclusion (353-384).

  第1巻第1章「神殿の居住者」、第2章「覚醒と睡眠、そして神殿の居住者がときにあたりをみまわすこと」に出てくる "the dweller" というのは、人間の内なる霊のことなのですが、それについて次回にちょっとだけ補足します。

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